
連日オープン戦が行われ、シーズン開幕の足音も近づいてきた今年のプロ野球。多くの新戦力が話題となっているが、ペナントレースの行方を大きく左右することが多いのが新外国人選手だ。ここまでのプレーぶりから、特に期待できそうな選手について探ってみたいと思う(オープン戦の成績は3月10日終了時点)。
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まずセ・リーグの投手で評判が良いのがマラー(中日)だ。メジャーでは通算4勝ながら一昨年ではアスレチックスで13試合に先発しており、昨年はリリーフで21試合に登板している。最大の武器は身長2メートルを超える長身から繰り出す角度のあるストレートで、そのスピードは先発でもコンスタントに150キロを超える。NPBではこれだけ大型のサウスポーはなかなかおらず、初めて対戦する打者にとっては大きな脅威になる可能性が高いだろう。
オープン戦初登板となった3月1日のDeNA戦では4回を投げて無失点、続く8日の日本ハム戦でも5回を投げて1失点と先発としての役割をしっかり果たしている。課題と見られていたコントロールも、リリーフで登板した昨年大きく改善したこともプラス要因で、これまでのオープン戦でも与えた四死球は0となっている。チームは昨シーズン最多のイニングを投げた小笠原慎之介(ナショナルズ)が抜けた穴を埋めるのが大きな課題となっており、そういう意味でもマラーにかかる期待は大きい。このまま順調にいけば開幕からローテーションに入る可能性も高いだろう。
セ・リーグでもう1人先発の一角に入ってくる可能性がありそうなのがドミンゲス(広島)だ。かつてカープアカデミーに所属していたこともあり、メジャーでの登板実績はないもののマイナーでは経験豊富で、昨年もホワイトソックス傘下の3Aで7勝をマークしている。外国人投手にしては驚くようなスピードはないものの、それでもストレートは常時145キロを超え、カットボール、ツーシームという対になる小さな変化のボールでバットの芯を外すピッチングが持ち味だ。