もちろんリスクを軽減する可能性があることが示されただけであり、さらなる研究が必要なことは間違いありません。しかし、祖母や祖父が認知症を患っている私個人としては、特に認知症のリスクを軽減させる可能性があるというこの報告には、驚きを隠せませんでした。

 今後ますます多くの人々が使用することにより、このような予期せぬ副作用による新たな利点やリスクといった全体的な健康に与える変化や影響に関する調査報告がどんどん増えていくに違いありません。認知症を含めた現在適応とはなっていない疾患の治療法としてGLP-1受容体作動薬が追加される日は、そう遠くないのかもしれませんね。

 [※1]https://dig.pharmacy.uic.edu/faqs/2023-2/may-2023-faqs/is-weight-loss-sustained-after-discontinuation-of-glucagon-like-peptide-1-receptor-agonists-for-obesity/#:~:text=Individuals%20are%20likely%20to%20regain,RA%20therapy%20on%20obesity%20outcomes.

 [※2]https://www.thelancet.com/journals/eclinm/article/PIIS2589-5370(24)00054-3/fulltext

 [※3]https://www.nature.com/articles/s41591-024-03412-w

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