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さらに、若手社員の給与が上がり、新入社員に高い初任給が出たりすることについて、どう感じているかを選択式(複数回答)で聞きました。
その結果は、「若手の給与増もよいが、上の世代も同時に上げてほしい」が62.9%とダントツのトップ。続いて「自分たちの世代は、今と比べて運が悪かった」が41.4%、「年齢に関係なく、能力や実績などで判断すべきだ」が29.2%となりました。
就職氷河期に就職できず、現在は自営業という50代の男性は、「本来ならば耐え抜いて社会を支えてきた中高年がもらえるお金だと思う」とコメント。
スーパーマーケットに新卒採用されて以降、警備会社などへの転職をしてきたという40代の無職男性は「何も業務知識がないのに、初任給30万~40万貰えるのは羨ましい。就職氷河期世代はそんなに貰ってないので、我々が何が悪かったのかわからない」。
一方で、「人材を確保するためには、仕方がない」「物価高で生活が大変なのは若い世代も同じ」と、会社などが若手の「厚遇」をすることに一定の理解を示すコメントも多くありました。アンケートでも、「若い人材確保のために、給与の引き上げは当然だ」は21%。「若い世代の給与は低いから、生活のためにも引き上げて当然だ」は12.3%でした。
「良いことだと思います。若い方や新卒の方とかは独身が多いでしょうから、その独身者が豊かになれば結婚もいくらかしやすくはなるでしょう」(40代、男性、アルバイト・パート)
「少子化の影響で若手の入職者は貴重な存在となっているので、若者の高水準な給与設定は致し方ないと感じる」(50代、男性、会社員)
「20代前半が本当に苦しかったので、正直今の温室環境に腹だたしくはなるが、自分の子供が恩恵を受けるなら良い」(40代、女性、派遣社員・契約社員)
「若い世代の人口減少、物価上昇があるので、若手の給与が自分たちの頃より上がることは自然な流れであると思うが……」とコメントした50代の会社員男性は、こう続けます。
「自分たち世代の給与の上昇が鈍いことは納得できない」
「運が悪かった」。けど、努力してきた
もうすこし早く生まれていたら、社会に出るころはバブル景気の真っ只中。数年違っていただけで「氷河期」に就職活動をせざるをえなかったことに「運が悪かった」「ついていなかった」とこぼす声は、数多く寄せられました。
「全てが平等な社会は存在しないのは理解する。ただ、我ら世代は本当についていないとしみじみ思う」(40代、男性、会社員)