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万博直前に「よりによってカジノ案件とは…」
そうした中、今回の吉本芸人によるオンラインカジノ騒動は、意外なところにも影響を及ぼしそうだ。
「4月13日から開催される『EXPO2025 大阪・関西万博』です。『大阪万博』は元吉本興業会長の大﨑洋さんが『催事検討会議』の共同座長を務めていることもあり、吉本が全面バックアップするともいわれています。事実、『ダウンタウン』がアンバサダーに就任しているほか、“笑い”をテーマにしたパビリオン『よしもと waraii myraii館』の出展がすでに決定しています。そんな中、“顔”である松本人志さんの性加害騒動に続き、開幕まで2カ月ほどに迫ったこの時期にオンラインカジノ騒動の勃発ですからね。泣きっ面に蜂とはこのことで、関係者も頭を抱えているでしょう」(前出の放送作家)
「大阪万博」といえば、万博協会が1400万枚の前売り目標を掲げるも、販売実績は1月29日時点で約767万枚に留まるなど、ただでさえ苦戦が伝えられている。実際、ネット上でも「大阪万博にさらなる逆風が…」「よりによってカジノ案件とはね」などといった厳しい声も見受けられる。前出の放送作家はこう続ける。
「『大阪万博』は、開催後の跡地にカジノを含めた統合型リゾート施設(IR)の建設が予定されています。そんな中で、大阪万博と関係が深い吉本興業の芸人10人弱が違法なオンラインカジノでの賭博容疑で事情聴取を受けていたのですから、万博のイメージ低下は避けられないでしょう。19年の“闇営業”騒動の際は、経済産業省所管のファンドが吉本とNTTによる教育事業に最大で約100億円を出資することが決まり、批判の声が上がりました。しかし、騒動の中身もタイミング的にも今回の方が悪いですし、事態は深刻でしょう。吉本の迅速な対応を見ても、かなりナーバスになっている印象です」
渦中の芸人たちだけでなく、吉本も今回の騒動を“笑い”に昇華させるのはなかなか難しそうである。
(立花茂)
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