日本ハム・新庄剛志監督
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 今シーズンは日本ハムソフトバンクの対戦がヒートアップしそうだ。ソフトバンクに移籍した選手に関して日本ハム・新庄剛志監督が公の場で個人名を出して否定的な意見を語るなど、昨年パ・リーグ制覇を争った両球団の試合は「因縁・遺恨試合」として注目されつつある。

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 日本ハム側からすると、ポスティング制度でメジャーリーグへの移籍を許可した選手が早々と帰国、立て続けに同リーグの“ライバル”であるソフトバンクに入団したことは受け入れ難かったようだ。

「ちょっと育て方が違ったのかな。ああいう決断をされたのはすごい悲しいし、一緒にやりたかった」(新庄監督)

 1月8日、千葉県鎌ヶ谷の二軍施設でのスタッフ会議後に開戦のゴングは鳴らされた。指揮官は冷静な様子ながら辛辣な言葉を口にした。

「新庄監督が表立って何かを批判する姿を初めて見た。他球団はもちろん自軍のどんな選手に対しても敬意を欠く発言はしなかった。普段と同じような口ぶりだったが怒りの気持ちは伝わってきた」(在京テレビ局スポーツ担当)

 怒りの矛先は2年前までともにプレーした右腕の上沢直之。2023年オフにポスティング制度を利用してメジャーに挑戦するも1シーズンのみのプレーで日本球界復帰を決断。古巣に復帰するとも思われていたが選んだのはソフトバンクで契約額は4年10億円規模と言われる。

 遡ること2020年オフには有原航平が同様に渡米、2年間プレーした後にソフトバンクへ入団している。この時には3年12億円(推定)の高額契約を結んでおり、ネットなどを中心に「有原式FA」と呼ばれるようになった。

「(上沢の決断は)義理や仁義に欠けた行動に思えるがプロ野球選手としては責められない。引退後のことも考えれば、高く評価してくれる球団を選ぶのは当然。新庄監督も理解しているはずだが、よほど頭に来ているのだろう」(日本ハムOB )

 新庄監督は1月20日の12球団監督会議の場でも、「この流れはやめて欲しい」と抗議。上沢の移籍に関して“不快感”があるのは間違いない。

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両チームの試合は“遺恨試合”に?