骨盤底筋トレーニングはこんなやり方です。

① まず、おならを我慢するように、お尻に力を入れて肛門を締めてください。

 「おならと急に言われても……」と、とまどった人も大丈夫。お尻に意識を向けて、いろいろ力を入れてみてください。「あ、これかも」と思う瞬間がきっときます。焦らないこと。

② そのまま、女性は腟と尿道を、男性は陰茎の付け根をギュッと締めます。

  わかりにくくても、イメージしながら試してみてください。 男性であれば、尿や射精を途中で止める感覚です。

③ そのまま、おへそのほうに引き上げるイメージで、10秒間保ちます。

  呼吸は止めずに自然にします。

 これで1回です。シンプルな方法ですよね。

【余計な力が入っていないか注意】

 トレーニングの効果を半減させないためには、

① お腹、足、腰に力を入れない

② いきまない

ように気をつけましょう。

 やっているときに、手足など、大きな筋肉が動いたらなにかが違っていると思ってください。基本的に、体の見えている部分は全然動かさない体操です。骨盤の底にある筋肉だけを意識してください。ほかのところに力を入れないことがポイントです。
 

「膀胱トレーニング」でさらに効果を上げる

 骨盤底筋トレーニングともう1つ、あわせて行ってほしいのは「膀胱トレーニング」です。

 たとえるならば、骨盤底筋トレーニングは基本的な筋トレで、膀胱トレーニングは実践の競技の練習のようなものです。ゴルフなら、筋トレや打ちっぱなしが骨盤底筋トレーニング、コースに出るのが膀胱トレーニング。

 基本的な筋トレでパワーをつけて、実践の競技で経験を積む。これが効果的な練習法の王道です。尿に関することもまったく同じです。

 さて、この膀胱トレーニングは、こんな人に効果的です。

・突然尿意が起こって我慢できない人

・しょっちゅうトイレに行く人

・〝ちょいもれ〟する人

 「尿をするのを我慢する」のが膀胱トレーニングです。言い換えれば、「少しの尿意でトイレに行く癖を直す」ということです。

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トイレを我慢がトレーニングの始まり