先述のとおり、マリナーズの背番号「51」は2人の偉大な選手がつけたということで、扱いも難しくなりそうだが、永久欠番の対象となった選手が2人となったケースは過去にも存在する。1972年にはヤンキースがMVP3度のヨギ・ベラ捕手、そしてオールスター11度選出のスター選手でベラをコーチとして育てたビル・ディッキー捕手の「8」が永久欠番となっている。また、カブスはサイ・ヤング賞や最多勝を獲得したファーガソン・ジェンキンスと、通算355勝のグレッグ・マダックスがつけた「31」を2009年に永久欠番にしている。
マリナーズもその番号をつけた選手へのリスペクトという意味を考えても、ジョンソン、イチローの2人の番号として「51」を永久欠番とする可能性は高そうにも感じる。イチロー自身もメジャーに移籍した2001年に「51」をジョンソンから引き継ぐことに対して「この番号を威厳のあるものにしたいとう思いが常に頭にある」と語っている。
資格という意味でも実績は誰もが認めるもので、在籍期間も両選手ともマリナーズが最も長い。
米国の掲示板サイト『Reddit』でも「イチローとジョンソンは51番を永久欠番としてシェアすべきか」というスレッドで様々なコメントが書き込まれファンの意見もうかがえる。
その中では、ダイヤモンドバックスの51番がジョンソンの永久欠番になっていることに触れ、マリナーズの51番は「イチローのみ」の永久欠番になるべきというものも少なくない。
「『51』はイチローのものだ。ランディは素晴らしいが他球団で最高の結果を残した選手でもあるし」
「ランディはどのチームでも“ビッグユニット”(ジョンソンの愛称)だったけど、シアトルの51はイチローのものだ」
ただ、このような意見がある一方でやはり2人の永久欠番にするべきという声もあり、いずれの選手もファンにとっては非常に重要な存在なのは変わらないだろう。