現役ドラフトで移籍した浜地真澄(左)と吉田賢吾(右)(写真提供・阪神タイガース/福岡ソフトバンクホークス)
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 12月9日に行われた第3回現役ドラフト。初めて2巡目の指名も成立し、合計で13人の選手が移籍することになった。新天地での飛躍が期待できそうな選手は誰なのか。チーム事情などから探ってみたいと思う。

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 まず実績を考えても出場機会が多くなりそうなのが矢崎拓也(広島→ヤクルト)だ。2016年のドラフト1位で慶応大から広島に入団。プロ入り後しばらくは結果を残すことができなかったが、2022年に中継ぎとして47試合に登板すると、昨年は抑えも任せられて4勝、24セーブ、10ホールドをマークしている。今年は7月21日の阪神戦で6失点を喫して登録抹消となり、その後は一軍復帰を果たすことはできなかったが、それでも26試合に登板して失点したのはわずかに3試合だけであり、そこまで結果が悪いわけではなかった。

 持ち味は150キロに迫るストレートを生かしたパワーピッチングで、フォークという絶対的な決め球があるのも強みだ。今年は疲れもあってか過去2年と比べると少しボールの勢いが落ちているように見えたのは気がかりだが、短いイニングであればまだまだ貴重な戦力になる可能性は高い。ヤクルトは慢性的な投手不足に悩んでいるだけに、中継ぎとしてフル回転での活躍に期待がかかる。

 矢崎と同様に移籍した先のチーム事情的に大きな戦力となりそうなのが浜地真澄(阪神→DeNA)だ。福岡大大濠時代から評判の投手で、2016年のドラフト4位で阪神に入団。2022年にはキャリアハイとなる52試合に登板し、1勝、21ホールド、防御率1.14という見事な成績を残した。翌年は防御率5点台後半と大きく成績を落とし、今年はビハインドの場面での登板に終始したが、それでも防御率2.11と復調の兆しを見せている。持ち味は高い制球力だ。

 今年も21回1/3を投げて与えた四死球はわずかに2で、1イニングあたりの被安打と与四球で示すWHIPも0.89と安定した数字を残している。驚くようなスピードがあるわけではないが、小さくする変化するカットボールでバットの芯を外し、緩急の使い方も上手い。来年で27歳という年齢を考えてもまだまだ成績を伸ばすことも期待できる。安定した先発投手が少ないチーム事情を考えると、先発転向も検討してもらいたい。

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初めて2巡目で指名された男も“ブレイク候補”