12月から変わったことは
変更の一つが、拠出限度額の変更です。
自営業の方は月額6.8万円、企業年金がない会社の社員や、専業主婦・主夫の方は月額2.3万円が上限です。そして、企業型確定拠出年金に入り、さらに公務員や、確定給付型のほかの制度に加入している会社員は今まで月額1.2万円が上限でしたが、12月から月額2万円に広がりました。
また、会社員・公務員の場合、加入や変更があった際に会社などに「事業主の証明書」を書いてもらう必要がありましたが、提出しなくてもよくなりました。こういった制度を始めるときにハードルが高いのが書類のやりとりだと思うので、提出物が減るだけで楽になるという方も多いのではないでしょうか。
「老後」のためのiDeCo
さて、60歳まで引き出せないiDeCoに入るかどうかは、どのように資産運用をしていくかにもよります。
まずは、いつでも使えるお金をある程度手元に用意しておくことが大切です。貯金や、利益確定をすればいつでも現金化できるNISAは、ライフイベントに沿って資産形成をしていくことができます。
一方で、iDeCoは完全に“老後のため”のもの。最低でも月5000円という金額を、貯金にするのか、NISAにするのか、それとも60歳まで引き出せないiDeCoにするのか、よく考えていく必要があります。
NISAで流動的な資産運用をし、iDeCoで老後のための資産運用をしていくと、いろいろな方向から将来に備えていくことができます。注意点を理解しつつ、検討してみてください。
(横川楓)