セミナーの依頼などにあたって、「NISAと一緒にお話ししてください」という形で話題にあがる機会が多いのが、iDeCo(イデコ)です。年金制度において、1階の国民年金(基礎年金)、2階の厚生年金に加え、3階部分にあたる私的年金のiDeCo。12月から制度が改正され、さらに変更に向けて検討が進んでいます。
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iDeCoは、自分で掛け金を拠出し、自ら運用して資産を作る年金の制度です。基本的には20歳以上65歳未満の方が加入できます。
公的年金へ上乗せするために、個人が積み立てる「自分で運用する年金の制度」なのですが、実際はどんな仕組みかはよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
そんなiDeCoは、制度のアップデートが続いています。
「iDeCo、加入年齢の上限引き上げへ 厚労省審議会で意見まとまる」(11月9日配信、朝日新聞デジタル)
公的年金への上乗せ目的で個人が積み立てる「iDeCo(イデコ)」について、厚生労働省は、加入対象年齢を、現行の上限65歳未満から70歳未満に引き上げる方針だ。長期的な老後の資産形成を後押しするねらい。拠出金額も引き上げたい考えだ。
iDeCoのメリット、デメリット
iDeCoのメリットは、支払った掛け金が全額所得控除の対象となり、税金が軽減されることです。また、自分で投資信託などの金融商品を選んで運用していくことになりますが、その運用益が非課税となること、将来年金として受け取るときも控除の対象となります。
一方で、デメリットは60歳まで原則として引き出すことができないということ。一度始めたら、掛け金の拠出を止めることはできますが、引き出すことはできません。
また、口座の維持に手数料がかかります。そして毎月の最低掛け金である5000円を、ずっと払っていくという認識で始める必要があります。
そして12月から、制度に変更がありました。