【5位】評価:B オリックス・中嶋聡前監督 (※リーグ5位、63勝77敗3分、勝率.450)
吉井監督と同じ「B」評価だが、リーグ順位を考慮して5位に。リーグ4連覇を目指したが、勝ち続けることは難しい。最後までチームに火がつかなかった。山本由伸、山崎福也が抜けた投手陣をやりくりし、リーグ2位の防御率2.82と奮闘したが、打線がふるわない。402得点はリーグ5位で、監督としても頭を悩ませただろう。選手の状態や相手との相性を見極めて打線を組み替えてきたが、今年は「笛吹けども踊らず」。主力選手が全力疾走を怠るなど、結果以前にチームの士気が落ちているように感じた。選手との距離が近いことで知られたが、今季は緊張感がナインに浸透していなかったか。これまで監督として積み上げた実績を考えると、今年限りで辞任を決断することは予想外だった。今年の低迷を選手たちがどう受け止めるか。
【6位】評価:C 西武・松井稼頭央前監督 (※リーグ6位、49勝91敗3分、勝率.350)
就任1年目の昨季5位に終わり、巻き返しを誓った今季だったが、春先から7連敗、8連敗と苦しみ、借金15を背負った交流戦前に休養することになった。渡辺久信GMが監督代行を務めたが、球団ワーストの91敗で最下位に沈んだ。森友哉(オリックス)、山川穂高(ソフトバンク)ら主力選手がFAで次々に同一リーグの他球団へ移籍し、満足のいく補強ができなかったことは同情の余地がある。戦力的に厳しい状況だったが、レギュラーをつかむ若手を育てられなかった現実は受け止めなければいけない。機動力を重視する野球を提唱したが、走塁の精度が上がったとも言えない。目指す野球の方向性が最後まで見えてこなかった。
(今川秀悟)