中島宏之(西武時代。当時の登録名は中島裕之)

 新人時代から大田を見てきた在京球団のスコアラーはこう分析する。

「華がある選手ですよね。年齢を重ねてもオーラがある。ただ、全盛期に比べると飛距離は落ちたかな。近年は肉離れなど故障が多かったのでコンディションが万全でなかったのかもしれません。右の外野手は補強ポイントの球団が多いですがどうですかね……」

2000本安打の記録まで72本

 中日を1年限りで退団した中島宏之も現役続行を希望している。昨オフに巨人の戦力構想から外れ、中日に移籍。「代打の切り札」として期待されたが、4月13日の阪神戦で右手首に死球を受けて「右第5中手骨骨膜損傷」で登録抹消されたのが不運だった。その後も打撃の状態が上がらず、15試合出場で13打数無安打。球団史上初の3年連続最下位に低迷した中で立て直しに向け、中日を退団することが決まった。

 通算1928安打と大記録まであと72安打。今年は1本も安打を積み上げることができなかった。西武は昨オフにもコーチ兼任の条件で中島の獲得に動いたことが報じられた。かつてチームの看板選手として活躍しただけに、現在もファンから根強い人気を誇るが、獲得に動くだろうか。

「西武は今季歴史的な惨敗で最下位に低迷し、増田達至、金子侑司、岡田雅利とチームの功労者たちが現役引退を発表しました。チーム再建は数年かかるでしょう。その中で42歳のベテランである中島を獲得することは考えづらい」(西武を取材するスポーツ紙記者)

6度の日本一に貢献した左腕も

 実績十分の投手たちも現役続行を模索している。

 ソフトバンクで17年から6年連続50試合以上登板し、左サイドスローからの多彩な変化球を武器に、4度のリーグ優勝と6度の日本一に貢献したセットアッパー・嘉弥真新也は昨オフに戦力構想から外れ、ヤクルトに移籍。今季は9試合登板で防御率14.54と結果を残せず退団が決まった。イースタン・リーグでは29試合登板で1勝1敗、防御率2.81。ソフトバンクの関係者は「肩、肘に故障がないし元気に投げている。球場が広いパ・リーグ向きの投手だと思います。悔いなく完全燃焼してほしいですね」と話す。現役続行を希望している左腕に新天地は見つかるか。

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トミー・ジョン手術受けた広島の右腕も戦力外に