「その国の暮らしを知ること」が2人の旅の目的(提供写真)
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 キャリアブレイクは、かならずしも1人でとるものとは限らない。パートナーとともに離職・休職期間をとるというパターンもある。

 今回は、同じタイミングに仕事を辞め、1年半、世界各国を旅した夫婦のエピソードを紹介したい。

「人生が決まってしまう」という不安

 結婚をし、家を購入しようとハウスメーカーの話を聞いて、ローンも検討中。望んでいた人生のコースを、着実に歩んでいる……はずだった。

 AIに関するスタートアップでコンサルタントとして働く中村拓哉さん(当時32歳、仮名)の頭には、「本当にこれでいいのか?」という疑問が浮かんでいた。

「当時は、焦っていました。仕事で成長をして、結婚して、家を買って、子どもをもって……。『人生を効率よく歩んでいかなければ』という感覚になっていた。

 でも、ローンを組んだら、仕事は簡単には辞められなくなる。子どもができたら、気軽には旅にも行けなくなってしまうかもしれない。『人生が決まってしまう』ような不安がありました」(拓哉さん)

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