何もしない日を意識的に作って、のんびりと一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

 先ほどの50代の女性は、壁に掛けているカレンダーに「お休み」と書き込むことから始めました。

 やらなければならないことがたくさんあるときに、「今日は何もしない」と心に決めて、休むことはとても難しいことです。

美容院や買い物に

 最初の頃は「お休み」と書いていても、実家の片づけをしたりして、うまく休むことができなかったそうです。

 その後、「お休み」と決めた日には私どものところを訪ね、その帰りに美容院に行ったり買い物に出かけたりと、自分の時間を過ごされるようになりました。

 何もせずに休むことに対して、少なからず罪悪感を覚える人もいるでしょう。もちろん置かれている状況しだいで、ゆっくり休むことが難しいこともあります。

 しかし、自分の心や体の状態によっては、短い時間であっても、今ここでしっかりと休むことを優先したほうがいいこともあるものです。

 ここでの休息が長い目で見たときに、結果として、その後の生活をいい方向に導くことになると思います。

 ひとやすみすることは、体の休息だけでなく、心のやすらぎにつながります。少し立ち止まってみることで時間がゆっくりと流れるように感じ、これからを生きるための活力が少し戻ってくることがあります。

 先ほどの女性は、「『お休み』をあえて作ることで、物事がうまく進んでいくようになった気がします」と話してくれました。

 大切な人を亡くしたとき、自分の気持ちはだれにもわかってもらえないと感じることがあります。

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気がつくと限界を超えていることも