10月24日に行われたドラフト会議では支配下枠69人、育成枠で54人の計123人が指名を受けたが、一方で戦力外通告を受けてチームを去る選手たちがいる。各球団が発表した戦力外のリストには、DeNAの大田泰示、中日の中島宏之ら、実績を残し、いまも現役続行を希望する選手たちの名前もあった。彼らの獲得に乗り出す球団は現れるだろうか。
【写真】かつて西武の中心選手として女性人気を集めたこの選手も戦力外
大田や中島の現役続行について、スポーツ紙デスクは、「現時点では厳しい」と指摘した上で続けた。
「大田は代打のタイプではない。スタメンの4打席で起用し続けて結果を出す選手です。近年は故障が多く、今年もファームで長打力をアピールできていない。34歳という年齢を考えるとどうですかね……。中島は42歳。獲得するとなれば、古巣の西武以外に浮かばない。その西武も栗山巧、中村剛也、炭谷銀仁朗とベテランがいる。中島が代打の切り札として計算できれば獲得を検討するかもしれませんが、今年の成績だと厳しいかもしれません」
現役続行求めて胴上げを固辞
大田はドラフト1位で入団した巨人で伸び悩んだが、トレード移籍した日本ハムで外野の定位置をつかんだ。19年に打率.289、20本塁打、77打点と自己最高の成績をマーク。20年は自身初のゴールデングラブ賞を受賞している。21年オフに「ノンテンダー」で退団した際は、複数球団が獲得に動いた。DeNAに移籍し、3年目の今年は3月のオープン戦で左ハムストリング肉離れを発症し、開幕前に離脱したのが痛かった。外野陣は同じ右打者の桑原将志、チームの中軸を務める佐野恵太に加え、梶原昂希、蝦名達夫、度会隆輝と若手が台頭し、筒香嘉智がリーズン途中に復帰した。層が厚くなった中で、大田は今季1軍出場なしに終わった。
イースタン・リーグでは70試合出場で打率.264、1本塁打、15打点。来季の戦力構想から外れることを通達されたが、イースタン・リーグで優勝したDeNAとウェスタン・リーグ優勝のソフトバンクが戦ったファーム日本選手権(10月5日)に「4番・左翼」でスタメン出場。ソフトバンクを破ってファーム日本一を決めると、他の選手たちから胴上げを促されたが、現役続行を希望しているため固辞している。