戦場だけでなく、日常の人間関係でも「工作活動」は重要な役割を果たします。工作活動と聞くと、ネガティブなイメージを抱くかもしれませんが、実はこれは「ポジティブ」にも活用できるのです。特に、誰かを褒めることで相手の評価を高める「ポジティブな工作活動」は、信頼関係を築くために効果的な手法です。本記事では、こうした人間関係における「工作活動」の有用性とその実践方法を、著者最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』から抜粋・再編集してお届けいたします。
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皆さんのイメージでは「戦争」とは銃弾が飛び交っている様子を想像するかもしれません。しかし、戦争とは、常に戦場で行われているだけではありません。
その代表例が、諜報員(スパイ)が行う工作活動です。
この工作活動と言うのは「人々をデマで煽る」とか「内通者を作る」、そして「機密方法を得る」などが代表的な行為となります。
このように聞くと、卑怯な活動のように聞こえます。
しかし、工作活動によって、戦いを有利に進めることができるのです。そのため、各国は諜報員を育成していますし、海外各国で活動を行わせているのです。
ここで余談にはなるのですが、「諜報員」と聞くと、ジェームズ・ボンドのようなスマートなエリートを想像する方も多いかもしれません。
しかし、本物の諜報員は「どこにでもいる普通のおじさん」のような特徴がない人が選ばれることも多くあります。
特に、ジャーナリストや大学の研究員など「さまざまなところに出入りできる職業」の肩書を持っているケースも多くあります。
さらに言えば、休日のフードコートで「250円のかけうどん」を一人で寂しそうにすすっている人が諜報員であるケースだってあります。
実は、そのように「一般社会に違和感なく馴染める人」こそが、諜報員向きなのです。