NHKは話をしっかりと聞いてくれた

 耳を疑いました。あぜんとしました。信念は岩をも通さないのか! と絶望しました。怒りを通り越して身体中の力が全部抜けていきました。無力感。お先真っ暗。

 20社ぐらいは訪問したでしょうか。なかなか私の気持ちを受け止めてくれる企業はなく、その原因が、年齢だったり性別だったり、とうてい納得いかない理由で、ほとほと人間不信になりました。

 他の人より3年遅れての就職活動。しかし普通の大学生とは違う経験を積んでいることに意味があると思っていたのですが、そのころの日本の社会はそんなことは関係なし。ほとんど門前払い同然で、悔しくてたまりませんでした。

 そんな中、マスコミは比較的門戸が広かった。特にNHKは私の話をしっかりと聞いてくれました。民放も受験しましたが、2次面接、もしくはそれ以上に進むものの、最終的には不採用。アナウンサーはそもそも採用人数が少ないですから諦めもつきましたが、のちに業界に入ってからその時の面接官に会うことがあり「悪かったねー、あの時はそもそも女子の採用予定はなかったんだよね」と教えてくれ、そうだったのかーと驚いたこともありました。

 そんな連戦連敗の就職活動でしたが、なぜかNHKだけは最後まで残ることができたのよね。そこで出会うのが、同じ大学出身の有働(由美子)でした。「同じ大学から2人は絶対通らへんよなあ……」と2人で話したのを思い出します。しかしふたを開ければ……。

 あら、今回の字数はこの辺りでおしまいだわ。ということで、この続きは次回の連載へ、つづく。

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