中日・松木平優太

 根尾と対照的にファームからチャンスをつかんだのが、松木平優太だ。育成入団のプロ4年目右腕はウエスタン・リーグで10勝3敗、防御率1.76の好成績を残し、7月に支配下昇格。1軍で8試合登板して2勝4敗、防御率3.70とゲームメーク能力の高さをアピールした。直球は常時140キロ台前半と決して速くないが、カットボール、チェンジアップ、スライダーを丁寧に投げる。9月23日の広島戦では7回1安打無失点と完ぺきな投球で、2勝目を挙げた。

井上監督は先発の位置づけか?

 注目されるのは来季の根尾の起用法だ。中日を取材するメディア関係者はこう語る。

「今月7日から開催されるフェニックス・リーグの参加メンバーに入っており、先発要員として長いイニングを投げることを、井上2軍監督から求められています。来季1軍で指揮を振るうなら、先発枠を争う投手の1人という位置づけになると思います。野手転向はないでしょう。せっかく投手として土台を築いてきたのに、今から野手に再び戻るとなると時間が掛かりますから」

 中日の先発陣は盤石と言えない。当確は高橋と小笠原慎之介のみ。小笠原はメジャー挑戦を希望していることが報じられており、今オフにポスティングシステムを利用する可能性がある。柳裕也は4勝、梅津晃大は2勝にとどまり、ベテランの大野雄大、涌井秀章、松葉貴大はシーズンを通して稼働するのが厳しい。来季は松木平、故障からの復活を目指す仲地礼亜と共に根尾は先発ローテーション入りを目指す公算が高い。

 トレードや現役ドラフトで移籍の可能性はあるだろうか。

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