有村智恵さん(撮影/写真映像部・佐藤創紀)

「やっぱり双子なんだな」と実感

 初めて幸せを実感したのは、わが子をその手に抱いたときだったという。

「抱っこができたのは、弟が4日目か5日目くらいで、兄は10日目くらいでした。すぐ抱けなかった分、初めて抱っこできたときはすごく幸せを感じましたね。兄のほうはNICUのあと、GCU(新生児回復室)に入ったので、抱っこしたときに幸せを感じる一方、自分が触ることで何かあったらどうしようっていう怖さもありました」

 兄弟は別々の日に退院し、兄の退院の日、初めて互いに顔を合わせた。

「写真を一緒に撮ったとき、同じポーズをしてたんです。それを見て、やっぱり双子なんだなって改めて実感しました。それから、この子たちがおなかにいたんだっていう感覚も強くなって、あとはもうとにかく『かわいい』って気持ちがあふれてきました」

※【後編】<双子を出産した「有村智恵」が語る“プロゴルファー”と“母親”との葛藤 「どちらかに決めないといけないのはおかしい」>に続く

(生活・文化編集部・唐澤俊介)

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唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」、「AERAdot.」を経て、現在は生活・文化編集部で児童書の編集。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

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