撮影では、くるくると表情とポーズを変えていく。朗らかな笑い声と、柔らかな笑顔が印象的だった[撮影:蜷川実花/hair & make up 美舟(SIGNO)/styling NIMU(makiura office)]
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 9月30日スタートの連続テレビ小説「おむすび」(NHK)でヒロインを演じている橋本環奈さん。連日続くハードな撮影にどのように向き合っているのか。AERA 2024年10月7日号より。

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――橋本環奈演じる米田結は、自然豊かな福岡県の糸島で両親と祖父母とともに過ごしている。「何ごともない平和な日々こそ一番」と思いながら生きてきた結がギャル文化と出合い、やがて栄養士を目指す姿を描く。食卓でのシーンをまとめて撮ることも多く、日々膨大なセリフと向き合っているという。

橋本環奈(以下、橋本):朝ドラの主演をされた皆さんがおっしゃると思いますが、「とにかく保有する台本の量が違うな」と、感じています。映画であれば、台本は1冊ですし、民放のドラマでも1から3話、多くても1から5話くらいまでの台本をつねに手にしている感じですが、今回は10冊以上持ち歩いていますね。

 なかでも大変だなと感じているのは、たとえば第13週の後に、第6週の撮影をするなど、前後する撮影に対応していかなければいけないこと。20代のシーンを撮影してすぐに高校生のシーンに移るなど、気持ちを切り替えていくのがすごく大変だな、と。セリフはキャラクターとともにあるものなので、主人公の成長とともに言い回しは変えていきたい、という気持ちもあって演じ方も変えているので。

 セリフを覚えること自体は決して苦手ではなく、今まで同様、台本を“写真”のように捉える感覚で覚えています。「台本の端に、こんなセリフが書かれていたな」といったように、目で記憶する感じですね。

演じていてグッときた

――仲里依紗演じる結の姉・歩は、いわば“伝説のギャル”。二人の関係性の変化も見どころの一つだという。

橋本:里依紗さん演じるお姉ちゃんとの距離感は大切に演じたい、と思っています。高校生の頃の結は、「お姉ちゃんもギャルも嫌い」という感情を抱いているのですが、次第に歩は結の一番の理解者になっていく。そうした過程を大切にしていきたい。毎日15分ずつ放送されるものなので、一話一話に丁寧に向き合いながら演じたいという気持ちが、いまは一番強いかもしれません。

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