ボランチでは、Jリーグから3人を推薦したい。1人目は知念慶(鹿島アントラーズ)だ。1995年3月17日生まれ。昨季まではFWとして活躍していたが、ボランチへコンバートされた今季は自身の高い身体能力と対人能力をピッチ中央で思う存分に発揮。J1のデュエル勝利総数104(2位が79)と断トツの数字を残している。

 2人目として、秋山裕紀(アルビレックス新潟)を推したい。2000年12月9日生まれ。今季のパス総数2366本は断トツで、新潟のパスサッカーの中心としてチーム全体をオーガナイズしている。優れた技術と戦術眼を持ち、A代表の高いレベルの中に入れば、その能力がさらに研ぎ澄まされる可能性がある。

 3人目は、森田晃樹(東京ヴェルディ)だ。2000年8月8日生まれ。アカデミー時代から天才と呼ばれ、その華麗なテクニックとパスセンスが脚光を浴びた。体格のハンディもあって“軽さ”も感じられたが、主将としてチームをJ1昇格に導き、自身初のJ1舞台で戦っている今季は“力強さ”も備え、頼もしさを増している。秋山同様、高いレベルの中でさらに自身の才能を輝かせることができるはず。A代表で見てみたい選手だ。

 2列目のアタッカー陣では、俵積田晃太(FC東京)の成長を期待したい。2004年5月14日生まれ。FC東京の下部組織出身で、高卒1年目の昨季リーグ戦27試合に出場して2得点2アシストをマークすると、今季はここまで27試合に出場して1得点3アシストという状況だ。武器は、縦へ仕掛けるドリブルにあり、その切れ味は間違いなく一級品だ。7月中旬からベンチスタートが続いているが、短い時間でも個性を発揮できるタイプであり、A代表でも切り札になり得る。今後、得点、アシストともに数字に残る活躍を増やすことができれば、激戦区の左サイドアタッカーの1人に名乗りを挙げてもおかしくない。

 同じく左サイドが主戦場になる横山歩夢(バーミンガム)も楽しみな存在だ。2003年3月4日生まれ。J3で得点を量産して2023年にサガン鳥栖に加入。1年目は適応に苦しんだが、2年目の今季は自慢のスピードを武器に攻撃のキーマンとして働き、今夏にイングランドへと渡った。まだまだ実績不足で完成していないが、秘密兵器として試してみても面白い。

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