SBは「右」に候補者が多い。今回は望月が抜擢され、パリ五輪代表だった関根大輝(柏レイソル)、半田陸(ガンバ大阪)も控える中、濃野公人(鹿島アントラーズ)を推薦したい。2002年3月26日生まれ。関西学院大学から今季がプロ1年目となっているが、開幕から全試合スタメン出場を続け、積極果敢な飛び出しで7得点をマークしている。その優れた攻撃センスだけでなく粘り強い守備も光り、90分走り続けられるスタミナは大きな武器だ。
その濃野の“鹿島の先輩”に当たる常本佳吾(セルヴェット)も試したい1人だ。1998年10月21日生まれ。対人能力に優れ、鹿島時代に“三笘を止めた男”として注目され、スイスリーグでも1年目から不動のレギュラーとして活躍した。
さらに中野就斗(サンフレッチェ広島)も試したい。2000年6月27日生まれ。抜群の身体能力を持ち、推進力のあるドリブルと運動量が武器。大卒1年目だった昨季は右ウイングバックが主だったが、今季は3バックの右CBで出場。特に後半戦の活躍は凄まじく、「まるでセルヒオ・ラモス」と叫ばれた長距離スプリントからのゴールも話題になった。3バックと4バックの試合中の可変にも適応できるはずだ。
一方、「左」のSB。左利きの本職SBが不在で人材難が叫ばれる中、ベルギーでようやくながら定位置を掴んだ小川諒也(シントトロイデン)の代表復帰に期待したいが、未招集組から選ぶならば、大畑歩夢(浦和レッズ)の名前が挙がる。2001年4月27日生まれ。“対世界”を考えた際に身長168センチの身長がネックになるが、今夏のパリ五輪ではそれを補って余りある運動量とアグレッシブさで実力を証明。左サイドに活力を与えられる人材だ。
そしてもう1人、東俊希(サンフレッチェ広島)にも可能性がある。2000年7月28日生まれ。広島ユースからの生え抜きで精度の高い左足キックが武器。今季は不動の左ウイングバックとして出場を重ね、チーム最多の6アシストをマークしている。4バックのSB起用の際の守備力が鍵になるが、身長180センチでヘディングも得意としており、適応できる可能性は十分にある。まだ24歳になったばかり。是非とも試してもらいたい。