マリナーズ時代のイチロー
マリナーズ時代のイチロー
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 ドジャース大谷翔平が、19日(日本時間20日)、前人未到の「50-50」(50本塁打、50盗塁)を達成した。おまけに6打数6安打、10打点、2盗塁、自身初の3打席連続ホームランまでやってのけ「51-51」とさらに記録を更新した。大谷のとんでもない活躍により、この日、チームは勝利しプレーオフ進出も決まった。大谷がこういった活躍をするたびに比較対象として名前が挙がるのがレジェンド・イチローだ。改めて、今、イチローの凄さを振り返る。(この記事は「AERA dot.」で2022年7月31日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。

【写真】イチローが「本当の天才」と言った男とは

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 野球のバッターとしては、ある意味「最大の敬意」の表れでもある敬遠。日本では世界のホームラン王である王貞治がシーズン記録の1位から3位までを独占し、通算記録も427個で、2位の張本勲(228個)、3位の長嶋茂雄(205個)を大きく引き離し歴代最多となっている。

 今年はメジャーリーグでプレーする大谷翔平(エンゼルス)が、ここまでア・リーグでホームラン争い2位のヨルダン・アルバレス(アストロズ)らを抑え、9個で両リーグ1位となっている(以下、今季の成績は全て7月28日時点のもの)。他にも上位にはア・リーグ本塁打数トップのアーロン・ジャッジ(ヤンキース)、メジャー屈指の強打者マイク・トラウト(エンゼルス)、ラファエル・デバース(レッドソックス)、マニー・マチャド(パドレス)ら錚々たる顔ぶれが並んでいる。

 昨年もア・リーグでは46本塁打を放った大谷が最多の敬遠数を記録。ナ・リーグでは先日、4億4000万ドル(約597億円)の超大型契約を拒否したことでも日本で話題となり、現役最高の打者との呼び声もあるホアン・ソト(ナショナルズ)が2020年から2年連続でトップとなっている。このことからも、敬遠の数がいかに相手チームに認められた“強打者の証”であることが分かるだろう。

 メジャーの過去を振り返りかえっても、NPBの王貞治と同じく通算本塁打数でトップの記録を持つバリー・ボンズ(ジャイアンツなど)が、敬遠という分野でもぶっちぎりの存在だ。シーズン記録は1位から3位までを独占。それ以外にも6位タイが2つ、9位タイが1つと強打者がひしめくメジャーリーグで、トップ10以内の記録を実に6個も保持している。

 もちろん、通算記録も同様に圧倒的で、2位の倍以上となる688個で歴代トップ(ちなみに2位は今も現役選手としてカージナルスでプレーするアルバート・プホルスの316個)。抜くことはできないと言われている不滅の記録は数あれど、最も超えることが難しい記録の一つであるのは間違いないだろう。かつては満塁で敬遠されたという伝説も持つボンズは、今まで地球上で最も恐れられた打者と言っても過言ではない。

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意外と知られていないイチローの敬遠数の“凄さ”