伊藤沙莉(写真:2021 TIFF/アフロ)
この記事の写真をすべて見る

 NHK連続テレビ小説「虎に翼」の特別番組「虎に翼×米津玄師スペシャル」(NHK総合・午後7時57分)が18日に放送。主演の佐田寅子役の伊藤沙莉と主題歌を歌う米津玄師との対談や「明律女子部座談会」も開催。伊藤沙莉と、土居志央梨(山田よね役)、桜井ユキ(桜川涼子役)、平岩紙(竹原梅子役)、ハ・ヨンス(崔香淑役)が、ドラマの名場面や撮影を振り返る。ナレーションは、もちろん尾野真千子。最終回まであと少し、「虎に翼」ファン必見の特番だ! そんな「虎に翼」にまつわる過去の人気記事を振り返る(「AERA dot.」2023年9月9日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

【フォトギャラリー】伊藤沙莉のグラビアショットをもっと見る

*  *  *

 2024年度前期のNHK連続テレビ小説「虎に翼」で主演が決定した俳優の伊藤沙莉(29)。今や、すっかり売れっ子俳優というイメージが定着したが、子役時代は「低迷期」が続いていたことを出演した番組で何度も明かしている。

 9月4日放送の「帰れマンデー見っけ隊!!」(テレビ朝日系)で、海がない山梨県ですし店を探すというロケに参加した伊藤。MCに子役時代の苦労をたずねられると「学校でのあだ名が『売れない子役』だった」と告白。別のインタビューでは、芸能界は「露骨な世界」だと話し、周囲の大人や男性の目は「かわいい子」「有名な子」に向くことが多く、なかなか自分を見てもらえない状況だったと明かしていた。そのことが役者を続けるうえで向上心につながったものの、「大げさに言えばトラウマにもなった」とも話していた(「読売新聞オンライン」20年11月13日)。

 テレビ情報誌の編集者はこう話す。

「『朝ドラはコンプレックスだった』とインタビューで話している通り、過去には朝ドラのオーディションに何度も落ちたそうです。念願がかない、初めて出演した朝ドラは有村架純さん主演の『ひよっこ』。オーディション時、他の作品に出演していたため金髪で挑み、お嬢様風のセリフを彼女の代名詞ともいえるハスキーボイスで読んだといいます。それを脚本家が面白がり、『米子』という役をつくってくれたそうです。この米子は、彼女の知名度を大きくアップさせる当たり役になりました。ちなみに『虎に翼』はオーディションではなく、NHK側からのオファーで主演が決定したそうで、コンプレックスを見事、自分の実力で克服した形になりました」

次のページ
心の支えにしてきた天海祐希からの言葉