著者の最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』

 また、古くから言われる言葉に「遠交近攻」というものもあります。

 これは、世界で最も著名な軍事理論書である「兵法三十六計」に収められた、第二十三計にあたる戦術です。文字通り「遠くと交わり、近くを攻める」という意味です。

 まさに先ほど紹介した通り、現代にも通じるところがありますが、関係が遠くなるほど、利害関係が生じにくく、良い関係を築くことができるということを示唆しています。

 たとえば、近年の日本は、中国の軍事大国化を懸念しています。そこで中国との関係を考え直す一方で、インドやフィリピンなどに接近しています。

 このように、領土問題などの問題がない国なら、良い関係を構築しやすいのです。
 

 こうした考え方は、人間関係においても、応用が利かせやすいと思っています。

 友人を作るときは「ついつい自分と近い立場の人」を選びがちです。

 しかし、「違う部署の同期」や「全く違う専門の友人」など、相手の成功を嫉妬する必要がなく、素直に喜べるような相手のほうが、結果的にこちらも相手側もフレネミーになる可能性が低くいられます。また、相手の成功を心から喜べます。

 自分とあまり共通点がない友達を作ることは、結果的には、最も高めあえる仲間になれる可能性が秘められています。

(ぱやぱやくん)

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