今季から新たに阿部慎之助監督を迎えた“新生ジャイアンツ”。指揮官が代わったことで戦術や、選手たちの序列、起用法など様々なことが話題となってきたが、その中で大きなトピックの1つとなったのが「正捕手問題」だ。
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開幕当初はここ数年レギュラー捕手としての地位を確立していた大城卓三がスタメン出場していたが、得意の打撃が鳴りを潜め、5月8日には二軍降格を経験。5月31日に一軍昇格後は武器であるバッティングで結果を残すようにはなったが、ポジションは主に本職ではない一塁手としての出場となっている。
捕手としての出場(途中出場も含む)は岸田行倫の72試合、小林誠司の36試合に次ぐ3番目の32試合だ。
「大城はトップクラスの強打者。阿部監督も常に起用したいという思いは強いだろうが、捕手としては心許ない部分があるのでしょう。他の選手との守備位置の兼ね合いもあり起用が難しくなる部分もあるが、(打撃を生かせるように)一塁手としての起用を決断したようです」(在京テレビ局スポーツ担当)
8月8日の広島戦(東京ドーム)では20日ぶりに捕手として出場するなど、本来のポジションで起用される試合は増えてはきているものの、まだ信頼は勝ち取れてはいない様子。ライバルの岸田や小林にスタメンを譲ることもあり、ここ最近は試合に出られないことも増えてきたのは気になるところではある。
阿部監督は大城に対し、「岸田、小林のキャッチャーとしての振る舞いを勉強してほしい」と苦言を呈したこともあるように、捕手としての成長を期待している部分があるのは間違いない。だが、現状は投手との相性を見ながら、岸田、小林、大城で回していくプランのようだ。
「大城も捕手としてプレーしたい気持ちはあるだろうが、今は試合出場を第一に考えているようです。本人も強みは打撃ということを理解しており、チームのために必要とされる役割を果たしてくれているのはありがたい」(巨人関係者)