進次郎氏は「自民党のイメージを変えてくれる存在」
3位に入ったのは、244票を集めた元環境相の小泉進次郎氏(43)。年代別で10~30代の投票が最も多く、若い世代からの人気の高さが目立った。前回の総裁選は河野氏の応援にまわったが、今回は立候補の意向を固めたようで、その動きに注目が集まっている。仮に総裁になった場合は、最年少での首相が誕生することになる。
選んだ理由では「知名度が高いから」(30代・女性)、「若いし、有名だし、党のイメージが替わる」(70歳以上・女性)、「派閥解消の象徴だと思うし、党の世代交代が必要だから」(50代・男性)」と幅広い世代から若さと変革を期待するコメントが多くみられた。「一番汚いイメージがない」(40代・男性)という記述もあった。
小泉氏について政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「自民党の表紙替えの象徴的な存在」と語る。「信用が地に落ちている自民党のイメージを変えてくれる代表的な存在です。若さと、爽やかな風貌が国民人気を支えているのでしょう」と話す。
しかし、伊藤氏は一方で、小泉氏の総裁としての手腕については、
「実績として打ち出せるものは何かと問われると思いつくものはありません。政策もよくわからず、はっきりとしない。政治家との討論番組に出たことがないので、ほかの政治家と渡り合うことができるのか、危うい。イメージとしての刷新感はあるかもしれないが、実際に刷新できるのか、経験や実績を鑑みると能力的には疑問です。若い頃からチヤホヤされ、政治家としてちゃんとした実力をつけられなかった」と手厳しい。
さらには、「彼を持ち上げるとすれば、知名度を利用し、党の顔を作ろうとすること。自民党のベテランや、“腹黒い連中”のオモチャにされようとしているようにしか見えません」と指摘した。
小泉氏の出馬は総裁選にどう影響するのか。
伊藤氏はこう見る。
「若さ・刷新感・さわやかさなど、小林氏と被るポイントが多いです。そうなると、分があるとすれば知名度で勝る小泉氏が勝つでしょう。特に地方票は如実に表れてくると思います。党の“腹黒おじさん議員”たちからしても、国民人気の高い小泉氏を前に出す方が、党の支持率回復策としては有効だと思っているはずです。割を食うのは小林氏。本来取れたはずの票が取れなくなるわけですから」
良し悪しは置くとして、小泉氏の動きに多くの国民、議員が注目しているのは間違いないようだ