ちゃんと片づけたいと思った矢先、家庭力アッププロジェクト®のことを知りました。説明会の中で偶然にも「将来、子どもが巣立ったときに帰りたいと思ってもらえる家ですか?」という話があり、「これは今やらなければ」と意を決します。
大変だったのは、家の中にあるすべてのモノに対して「いる・いらない」を判断すること。それまではよほど壊れたりしないとモノを手放せなかった彼女にとっては、ものすごく労力のいる作業でした。
子どもたちが小さな頃に使っていた食器、赤ちゃん用のふとん、サイズアウトした洋服など、一つ一つのモノと向き合いました。そうすると、ほとんどのモノが「いらない」ということがわかってきたのです。
「潔く手放せるようになりましたね。プロジェクトで教えてもらった『自分の未来に必要か』という視点から考えたら、『あ、いらないな』とすぐ判断できるようになりました」
もう一つ、彼女の視点が変わる出来事がありました。
それは、玄関にあるシューズクロークを片づけているとき。小さな頃から靴を箱に入れてしまっていた彼女は、新しい家でもそうしていました。でも、箱のままだと場所を取るし、中身が見えないので靴を探すのも大変。
「プロジェクトの中で玄関の映像を見せたら、『箱、いらないんじゃない?』と指摘されて衝撃的でした!『箱いらないって、どういうこと?』と思ったくらい、私の中では靴を箱に入れておくことは当たり前のことだったんです」
自分の中の常識を覆すことは大変なことですが、彼女は試しに靴の箱をすべて撤去。すると、収納スペースが広くなり、今まで箱でふさがれていた小窓から光が差し込んで明るくなりました。
ほかにも、あまり使わない家電をキッチンにずっと置いていたり、大きくて重たいお皿を取り出しにくい棚の1番上にしまっていたり、なぜか“ここに置かないといけない”と思い込んでいたことが多かった彼女。
家電も大きなお皿も、プロジェクト中の助言によって取り出しやすく戻しやすい場所に置き場所を変えたら、キッチンが劇的に使いやすくなりました。もし一人だけで片づけていたら、違う視点からの気づきはなかったかもしれません。