本塁打を放ち、ベンチで迎えられるビシエド(2021年3月)
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 中日がクライマックスシリーズ(CS)進出に向けて厳しい状況に追い込まれている。春先に好ダッシュを切り、4月中旬には貯金6で一時首位に立ったが、5月以降は3カ月連続の負け越し。8月も負けが先行している。借金が2ケタにふくれあがり、3位・阪神と9ゲーム差離れている(8月13日現在)。高橋宏斗、細川成也と奮闘している選手はいるが、チーム全体の総合力で見ると上位3球団に見劣りする。大きな誤算は新加入の中田翔、中島宏之が稼働しなかったことだろう。

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 開幕戦に「4番・一塁」でスタメン起用された中田だったが、コンディションが万全でない期間が多く、3度登録抹消されている。62試合出場で打率.217、4本塁打、21打点。本来の状態には程遠く、現在はファームで調整している。中島は代打の切り札として期待されたが、1本の安打がなかなか出ない。15試合出場で13打数無安打。7月29日に登録抹消され、ファームで調整している。

出場機会が激減したビシエド

「中田は近年故障が多く、シーズンを通じて活躍していません。そう考えると、今年の結果が想定外とは言えません。中島は代打という難しい役回りであることは間違いないですが、打席の内容も、差し込まれた打球が多く衰えは否めない」(スポーツ紙デスク)

 中田と細川をポイントゲッターに据える打線構想から方針転換を余儀なくされ、立浪和義監督は福永裕基、カリステ、板山祐太郎らを一塁で起用。8月の上旬以降は石川昂弥が先発出場している。

 この状況で出場機会が激減しているのが、ビシエドだ。今季は開幕をファームで迎え、5月16日に1軍昇格したが、6月9日にはファームに降格。その後、現在まで2カ月以上1軍から遠ざかっている。1軍では15試合出場で打率.209、1本塁打、2打点。ただ、コンディションが悪いわけではない。ウエスタンリーグで52試合出場し、打率.301、6本塁打、23打点をマーク(8月13日現在)。試合を視察したパ・リーグ他球団の編成担当は次のように分析する。

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他球団の関係者が「スタメンにいるだけで怖い選手」といえば