「再生可能です。まだまだ活躍できる。日本人枠で起用できるというのも大きい。ビシエドが大事にしている、打撃の形を大きく変える必要はないと思います。直球への対応、配球のアプローチを少し修正すれば確実性のある打撃を取り戻せる」。

　同世代の坂本勇人（巨人）、秋山翔吾（広島）、宮崎敏郎（DeNA）もまだまだ第一線で奮闘している。他球団に移籍することで野球人生が変わるケースもある。中日から日本ハムに移籍した郡司裕也、アリエル・マルティネスは典型的な例だろう。快進撃を繰り広げるチームに欠かせない存在として活躍している。

来年の監督人事も大きく影響

　名古屋の民放テレビ局関係者は複雑な表情を浮かべる。

「来年の監督人事もビシエドの去就に大きく影響するでしょう。大幅減俸をのんで中日でのプレーを希望するなら来季も契約を延長してほしい。それが叶わないなら、他球団での現役続行を模索することになりますが、中日の功労者なので大事に扱ってほしいですね」

　ファームで炎天下のデーゲームが続くが、ビシエドは全力プレーを怠らない。必死な姿は中日ファンの心に届いている。名前がコールされると、スタンドから大きな拍手が注がれる。ペナントレースが勝負所に入る中、1軍で再び勇姿が見られるだろうか。

（今川秀悟）