姉・江里子さんが左右違う靴を履いてきたことを美穂さんがXに投稿。ほっこり投稿は笑えて、癒される/阿佐ヶ谷姉妹 ワタナベエリコ公式X
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 そんなふたりだが、8月11日放送の「ボクらの時代」(フジテレビ)で現在ブレイクしている俳優・岡部たかしと共演。実は劇団東京乾電池の研究所で出会った同期生。岡部は当時、ふたりのことを「えりりん」「きむみほ」と呼んでいたことを明かしていた。

影の立役者は大竹まことの息子!?

「ゴールデンのクイズ番組からカラオケ番組、『有吉の壁』のようなネタ披露番組まで、50歳になっても大活躍していますよね。2021年から続く、NHKでのレギュラー冠番組『阿佐ヶ谷アパートメント』も9月から新シーズンがスタートするほどの人気番組になりました。マツコ・デラックスさんが以前、指摘していましたが、人気タレントになったのにふたりの表情から邪念みたいなものが一切、感じられないところが視聴者に好感しているのでしょう。無理に若作りもせず、普通のおばさんとしてテレビに出続けている、こんな芸人さんほかにはいませんよ」(民放バラエティ制作スタッフ)

 2018年には「女芸人No.1決定戦 THE W」で見事優勝。飛び道具的な存在に見られがちのふたりだが、実はネタのクオリティーが相当高い女性コンビとしても認知されるようになった。

「年齢的なこともあり、まったくガツガツしてないふたりですが、転機となったのは大竹まことさんのご子息である大竹涼太さんがマネージャーに着いたことだと言われています。大竹まことさんも阿佐ヶ谷姉妹も同じ事務所に所属しており、涼太さんが担当マネージャーとなってから、より芯を食ったお笑い番組へキャスティングするようになり、ふたりの知名度がさらに上がりました。所属事務所はシティーボーイズの個人事務所としてスタートし、もともと劇団志望だった阿佐ヶ谷姉妹からすると憧れの存在だったのでしょう。30代中盤から地下芸人たちと切磋琢磨しながらシティーボーイズの事務所に所属することができた阿佐ヶ谷姉妹からすると、これ以上にない境遇なんです。もしふたりが吉本やナベプロの所属だったら埋もれてしっていたかもしれません。涼太さんは2022年から事務所の社長になったので、今後も仕事が途切れることはまずないでしょう。お笑い戦国時代においてこのポジション取りの上手さが、彼女たちの成功の秘訣と言ってもいいでしょう」(放送作家)

 お笑い評論家のラリー遠田氏は阿佐ヶ谷姉妹についてこう評価する。

「阿佐ヶ谷姉妹はネタを演じるときにも、テレビなどでトークをするときにも、SNSなどで発信をするときにも、キャラクターに一切のブレがなく、自分たちの見た目や雰囲気を生かしたパフォーマンスができるのが強みです。“上品で穏やかそうな、似たような顔の中年女性ふたり“という唯一無二のキャラクターを持っているので、いかにも“おばさん”っぽい言動をするのも面白いし、逆にブラックな方向に走るのもギャップがあって面白い。歌やダンスが得意で器用なところもあるので、動きで笑いを取るのもお手のもの。幅広い世代に通用する芸を持っている実力者なのです」

 普通のおばさんに見えるが、ジャンル問わず対応する最強の手練れ芸人なのかもしれない。(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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