男女格差なくても薄給
「今の会社には学歴フィルターがあり、正社員、中途、非正規問わずある一定の偏差値以上の大学からしか採用しません。それより下のランクの大学の卒業生には、わたしよりも仕事ができて、発想力も豊かな人がいるはずですが、彼らはどれだけがんばっても入社はできません。つまり、学歴は社会に出るための免許証なんです。でも給与は低いし、正直、大学を卒業した意義がどれだけあるかはわかりません。しかし、やりたいことの選択肢が広がるのは確かです」
社会全体でみると、女性も働きやすく、また結婚や子どもに対して多様な考え方を持てるようになってきてはいる。
しかし、就職するためには学歴フィルターをクリアしなければならないし、男女の格差が是正されたところで、賃金や待遇は悪化している。子どもを産むことが幸せだという価値観を押し付けられることだってある。若者たちの悩みは深い。(編集者/ライター・千駄木雄大)
※AERA 2024年8月5日号