山田千穂『ずるい聞き方――距離を一気に縮める109のコツ』(朝日新聞出版)
山田千穂『ずるい聞き方――距離を一気に縮める109のコツ』(朝日新聞出版)>>書籍の詳細はこちら

 活躍している人気アイドルや人気俳優、成功を手に入れた経営者にも、コンプレックスをバネにして成長を遂げてきた方が少なくありません。そういう方々も、人生のどこかの過程でコンプレックスと向き合い、乗り越え、成長の糧にしてきたのです。

 コンプレックスは成長ポイント。「コンプレックスはないよりあるほうがラッキー!」ととらえてもいいくらいなのです。

完璧ではない人に人は集まる

 世の中に1人でできる仕事などありません。組織の場合、そこに属している人がそれぞれの役割を果たしているから経営が成り立ちます。フリーランスでも、取引先がいるから仕事ができるわけですし、できない仕事を他の人に手伝ってもらうことで、自分の能力以上の仕事に関わることができます。

山田千穂さん(撮影/渡辺利博)
山田千穂さん(撮影/渡辺利博)

 そう考えると、完璧じゃない人ほど自分にないものを補ってくれる人を大切にする必要がありますから、自然と人が集まってきます。

 お世話になっている出版エージェントの社長も、以前、そんな話をされていて、「本当にその通りだな」と思いました。

 私自身も、109で働いていた頃は今より少し太っていたので、お店の細身のデニムは痩せて脚がすらっとしているスタッフにはいてもらっていました。その代わりに私は、自分の体型でも似合う服を選んで着ることで、みんなで協力して一丸となって売上げを上げていきました。

 できないことやわからないことがあっても隠さずに、「できません」「わかりません」「教えてください」と言える人のほうが、人に助けてもらえます。

「なんでも自分で解決しなくちゃ!」と思わず、完璧じゃない自分をさらけ出せる人のほうが、人は集まってくるのです。

(編集協力/樺山美夏)

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山田千穂

山田千穂

記者。埼玉県川口市出身。1988年生まれ。『週刊ポスト』『女性セブン』で記者を約10年経験。芸能、事件、健康等の記事を担当。取材で、聞く力、洞察力、コミュ力を磨く。3000人以上に取材。直撃取材、潜入取材を得意とする。 大学在学中は渋谷109で販売員としてアルバイトをし、お正月セール時には1日最高500万円を売り上げる。

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