3年契約最終年の今シーズン存在感を見せているDeNAのオースティン
この記事の写真をすべて見る

 ここ数年は野手の外国人選手が苦戦するケースが増えてきているプロ野球。“優良な助っ人”を確保することがかなり難しくなってきている中、活躍する選手が在籍しているチームは早いタイミングで契約延長を考えなければいけなくなってきた(文中の成績は7月21日終了時点)。

【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら

 今季はヤクルトがホセ・オスナ、ドミンゴ・サンタナとシーズンの早いタイミングで3年間の契約延長をしたことが話題となったが、他にはエリエ・ヘルナンデス(巨人)、オルランド・カリステ(中日)、タイラー・オースティン(DeNA)の3選手が献身的なプレーで各球団に欠かせない存在となっている。いずれの選手もグラウンド外での立ち振る舞いも含め“優良”だという声も多い。

「近年の野手の外国人選手は下馬票通りの活躍をした選手の方が少ない。今季ここまでを考えれば3選手は良い活躍をしている」(在京球団編成担当)

 ヘルナンデスはシーズン途中の来日ながら巨人で存在感を発揮している。昨季MLBレンジャーズ傘下の3Aでリーグ最多の165安打を放った安打製造機は、5月28日のソフトバンク戦(東京ドーム)で一軍デビュー。ここまで41試合に出場し、打率.319(176打数52安打)、6本塁打、23打点という好成績を残している。巨人は阿部慎之助新監督のもとで現在首位を走っているが、「ヘルナンデスがいなければ……」というほどのパフォーマンスだ。

「メジャーでも実績のあった新外国人ルーグネッド・オドーアが開幕前にまさかの帰国。阿部監督にとって不安の船出となったが、(オドーアの代役的な存在の)ヘルナンデスがここまで良いとは正直思わなかった。練習にも必死に取り組むなど、日本で成功しようというハングリー精神も感じる。編成部が頑張って探し出してくれて感謝しかない」(巨人関係者)

 中日に加入2年目のカリステも日本野球にうまくアジャストしている。内野手登録にも関わらず、チーム事情から内外野の複数ポジションをこなせるのもチームにとって大きい。打撃も確実性が増し、今季は79試合で打率.294(245打数72安打)、6本塁打、26打点という成績をマークしている。

次のページ
3人は場合によっては他チームに移籍も?