「内野守備のグラブ裁きは一級品。経験値の低い外野守備ではミスを犯すこともあるが、無難にこなしてくれている。何よりも打撃での貢献度が高く、クリーンナップを打つ時もあるなど実力で中軸を勝ち取った。研究熱心で真面目に取り組んでいるのが結果にも繋がっている」(中日関係者)
DeNA在籍5年目で正念場を迎える中で必死にプレーを続けるのがオースティン。2020年の来日から2年連続20本塁打を記録したが、その後は怪我に悩まされ、昨年までの2年間は60試合しか出場できていない。だが2021年オフに結んだ3年契約の最終年となる今季は、右太もも裏の肉離れでの離脱こそあったものの、58試合で打率.302(247打数67安打)、15本塁打、37打点という素晴らしい成績を記録。またチームプレイヤーとしても知られ、グラウンド外での貢献も高く評価されている。
「米国でも高評価されていた実力はわかっていた。怪我が多いのは気になるが常に手を抜かない全力プレーだからこそ。今季は中軸打者として本当のTA(オースティンの愛称)を見せてくれている。このまま怪我なく行って欲しい」(DeNA関係者)
3選手はチームの浮沈を左右する存在で今後の活躍にも期待がかかるが、一方でいずれの選手も今季終了後には契約が切れる。当然、選手たちも現在の野手の優良助っ人の希少性は知っているはずで、好条件なら他チームに移籍してもいいという考えもあるはずだが……。
「各球団は契約更新を前向きに考えているはず。シーズン中から下交渉を行い、場合によってはヤクルトのオスナ、サンタナのように早々と契約延長する可能性もある」(スポーツマネージメント会社関係者)
先述のように、ヤクルトは6月にオスナ、サンタナの2人と来季から新たに3年間の契約を結んだことを発表した。2021年の加入以来コンスタントに活躍してきた2人を早々と囲い込んだ形だ。
「ヤクルトは山田哲人や村上宗隆など複数年契約を結んだ選手が成績を落とすケースが目立つ。よりリスクの高い外国人との複数年の契約には驚かされた。世代交代を迎えているチームにおいて、当面、戦うための柱として期待をしているのだろう」(在京球団編成担当)