皇族方が利用する宿泊施設のなかには、もともと御用邸や元皇族の別荘が戦後に払い下げられて、民間の宿泊施設となったところが少なくない。
上皇さまが独身時代に避暑のために訪れていた「千ケ滝プリンスホテル」は、旧朝香宮別邸だった。
秋篠宮家が家族で泊まったことのある箱根の老舗ホテル、富士屋ホテルの「菊華荘」は、もともと宮ノ下御用邸。無類のゴルフ好きだった昭和天皇が、ゴルフデビューを果たした場所として知られている。
「こわい」と泣いた眞子さんと佳子さま
お子さまたちが小さい頃、長期休暇にはご一家で旅行に出かけるのを慣例としていたのが秋篠宮家だ。
秋篠宮さまがお子さま方のために、ひと目につきにくい場所で過ごそうとしていた面もある。
「天皇家の孫が眞子さんや佳子さまだけ、という状態が長く続いたこともあり、静養中もマスコミが追いかけていた。小さな眞子さんと佳子さまが『こわい』と怯えたため、秋篠宮さまが知り合いの研究者に相談して、大学の敷地で山登りをして過ごしたこともありました」(事情を知る関係者)
そして悠仁さまが生まれると、ご両親は日本各地に連れて行った。
悠仁さまがお茶の水女子大付属幼稚園に通っていた2012年の夏、北海道網走市の東京農大オホーツクキャンパスで講義をする秋篠宮さまに同行して、紀子さまと悠仁さまも現地を訪問。釧路市動物園やアイヌの文化や生活を伝える阿寒湖アイヌコタンの施設を回った。
やんちゃ盛りの男の子らしい、ほほ笑ましいエピソードもあった。
この施設で悠仁さまたちは、クマの神さまを主人公とする「ふんだりけったりクマ神さま」という人形劇を鑑賞。川を渡ろうとして濡れてしまったクマ神さまが、
「ちんちんたまたま濡れちゃった」
と話す場面で、悠仁さまは大笑い。劇が終わると舞台に上がり、クマ神さまやキツネの神などの人形の背中に手を入れ、自分で動かしては笑顔を見せていたという。