もともと家の中にモノがたくさんあるのがイヤで、必要最低限に絞ってあった友美さん。でも、実際に一つずつ手に取って“いる・いらない”を考えると、いらないモノも多く出てきました。
友美さんの住む地域はゴミの分別が細かく分かれていて、不要物を手放すのも一苦労。そこでフリマアプリを使ったり、近くで定期的に開催されている物々交換会に行ったりと、工夫しました。
「他の人の手に渡らないと、『やっぱり需要ないよね』と気持ちも区切りがつきました」
家の中のモノが厳選されてスッキリしてくると、暮らしやすいようにモノの配置を変えるためのスペースが生まれてきました。
「今まで私だけが動きやすいように食器やカトラリー類を置いていましたが、子どもたちの目線や手の場所に合わせて下の方に場所を変えました。そうすると、自分たちで取って準備できるようになりました」
子どもたちはお手伝いをしたいという気持ちが強くなる時期ですが、友美さんは危ないからとその気持ちも素直に受け取れずにいました。でも、自分で取れる場所にスプーンなどを置いているので、友美さんも子どもたちも楽しく食事の準備ができます。
友美さんの頑張る姿は、片づけに興味を示さなかった子どもたちを変えました。
「上の子が、私よりも片づけが上手になったんです! 出かける前には片づけて、寝る前もちゃんと出したモノを定位置に戻します。そんな姿を見ていたら、イライラなんてしなくなりました」
下の子も、友美さんが「おもちゃさんがおうちに帰りたいって言っているよ」と声をかけると、片づけるようになったそう。この声のかけ方も、効果があるまで何通りも試しました。