今季から中日でプレーする中田翔(写真提供・中日ドラゴンズ)
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 かつてプロ野球の世界では年俸1億円というのが大きなステータスとなっていたが、年々年俸の高騰化が進み、3億円、5億円を超える選手も珍しくなくなってきている。昨年オフにはオスナ(ソフトバンク)が年俸10億円(推定)という契約を結んだことも大きな話題となった。しかし年俸はそれまでの実績に応じて決められるものであり、そのまま今シーズンの成績に直結しているわけではない。果たして高額年俸に見合った活躍を見せている選手が多い球団、少ない球団はどこになるのだろうか(成績は7月16日終了時点)。

【写真】「日本一地味な1億円選手」と呼ばれたのはこの選手

 まず高額年俸の選手が多い球団の代表格と言えばやはりソフトバンクであるが、今年に関しては成功していると言えるのではないだろうか。冒頭でも触れたオスナはやや不安な投球が目立ちながらもここまで20セーブをマーク(7月5日に下半身のコンディション不良で登録抹消)。続いて高額の柳田悠岐(推定年俸5億7000万円)も故障で離脱となったが、それまでは3割近い打率をマークして中軸として十分な活躍を見せていた。

 そして大きいのが他球団から加入した近藤健介(推定年俸5億5000万円)と有原航平(推定年俸5億円)の2人だ。近藤はここまでリーグトップの打率をマークし、13本塁打、49打点と見事な成績を記録。本拠地が変わったこともあるが、日本ハム時代と比べてもホームランが増えており、年々打者としての凄みを増しているように見える。近年フリーエージェント(FA)で移籍した選手の中でも最も成功している選手の1人と言えるだろう。

 一方の有原もここまで15試合に先発してリーグトップとなる9勝をマーク。昨年は少し出遅れたものの、今年はかつての安定感が完全に戻ってきたように見える。このまま順調にいけば、キャリアハイの数字を記録する可能性も高いだろう。他にもモイネロ(推定年俸3億円)、今宮健太(推定年俸3億円)、山川穂高(推定年俸3億円)などもここまで期待通りの活躍を見せている。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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