数週間前、スマホで息子の小さい頃の動画を見ていて、珍しく久々に悲しくなりました。息子が運動会のリレーでめっちゃ頑張っていて、親バカなんですが、その姿がカッコ良かった! あんな必死な顔をして走る姿に息子の成長を感じて、その成長をryuchellももちろん見ていてくれていると思っているけど、生きては見てないし、これから先の息子の成長も見届けられないんだ……と。息子の動画を見ながら、涙が止まらなくなりました。

 その翌日、息子とも泣きました。私の誕生日について話しているとき、「ママの誕生日ケーキどうしよう!? いままではダダが準備してくれていたのに、どうしよう……」って泣き出したんです。「とにかく、ケーキのことを考えてくれたのは嬉しいけど、ママはあなたが思ってくれる優しい気持ちだけで十分だよ。ケーキは大丈夫」って話したんだけど、息子は「ダダと準備していたのに! なんで、ダダはいなくなっちゃったの! なんでダダは死んじゃったの! ダダはいまどこにいるの!」って泣きじゃくって。

 息子も久しぶりに感情があふれ出して、晩御飯のときだったんですが食べるのを中断して、息子はryuchellの写真を取りに行って写真を抱きしめ、わたしもその息子をギューっと抱きしめながらお話しをしました。久しぶりに私も一緒にめちゃめちゃ泣いた。
 

ママもダダがいたらなと思う

「実はママも昨日悲しくなって、なんでダダいないんだろうって泣いたんだよね」と明かしました。「ママもダダがいたらなと思うことはいっぱいあって、でも、そう思うのはいいんだよ。そういう泣きたい気持ちになったら、ママに教えてくれたら嬉しいし、こうしてギューすれば大丈夫。ありがとうね、気持ちを教えてくれて」と息子の気持ちを受け止め、そして、その気持ちを明かしてくれたことが嬉しいということをとにかく伝えました。

 30分くらい泣き続けましたね。「ダダはいつも絶対に見てくれているし、絶対にそばにいる。いまもここにいてくれている」と話すと、息子は「見ているとかじゃなくて、ここに来てほしい!」と。それも同じ気持ちなので、「そうだよね、わかるよ」って受け止めました。

 息子が、これだけ言葉にして気持ちを私に伝えてくれることが有難いし、そういう意味においては安心しています。息子が気の済むまで話したり、泣いたりしていい。息子が違うことでピーピー泣きながら文句を言っているときは「いつまで言ってんねん!!」って叱ってしまいますけどね(笑)。
 

 30分泣いたあと、息子が自ら立ち上がってryuchellの写真を元の場所に戻して、かわいく置きなおして、気持ちを切り替えご飯を食べ始めました。そういう姿に親バカですが、なんて強くて、とにかくスゴイな、エライなと思う。そんな息子のパワーにはめちゃくちゃ救われている。

 この1年めっちゃ早かったな……もう1年たったんだとは思います。この先も息子と同じ方向を向いて進んでいくだけ。そして、一番に思うのは、パパがいなくてかわいそうとか、絶対に思ってほしくないし、思いたくない。ryuchellがいなくなったことはかわいそうだけど、かわいそうな子ではないと私は思うから。

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