iPhone4で撮影した写真(画像=ササキ氏提供)

メルカリで2000円で手に入る

 都内の大学に通う21歳の女子大生もこう語る。

「昔のiPhoneをあえて持ち歩いて、写真や動画を撮って(インスタグラムの)ストーリーに載せるのはよくしますね。加工しなくても色合いとか良い具合にエモく映るから手軽なんですよ」

最新機種よりも色のコントラストが強く出る(画像=ササキ氏提供)

 ササキ氏が使用したiPhone4が発売されたのは2010年6月だ。背面にあるカメラの画素数は500万画素と低く、最新機種のiPhone15Proの4800万画素と比べるとはるかに劣る。ササキ氏はなぜiPhone4で撮影した動画を撮ろうと思ったのか。

「ちょうど今の20代が小学生時代に初めて触れたのがiPhone4くらいなんです。だからiPhone4で撮影した映像を見たら懐かしさを感じてくれるかなと思って。今はメルカリなどで2000円くらいで手に入るし、サイズも手ごろ。今のiPhoneよりも小さくて、持ち運びも便利なんです」

 さらにササキ氏は、「撮れる写真や動画もかわいい」とその魅力を語る。

「普通に撮ると手ブレも結構するんですが、そのブレてる感じが、逆にいい味を出します。またiPhone4だと、コントラスト(=明暗の差)が高め設定になっています。自動補正もかからず、影もくっきり出るので、どこか昔のカメラのように写ってエモくなるんです。被写体の情報をきちんと捉えるという点では、最新機種が向いていると思いますが、雰囲気を出したかったり、レトロに撮りたかったりする人は、昔のiPhoneで撮るのはおすすめです」

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デジタル技術への“疲れ”