バッキンガム宮殿での晩餐会の日。カミラ王妃の顔の上で輝くのは、96個のルビーとダイヤモンドが輝く「バーミーズ・ルビー」の宝冠。ルビーとダイヤは王室の紋章である「チューダー・ローズ」の意匠。菊の意匠をかたどった第二ティアラを着ける皇后雅子さまとの対比も美しい=2024年6月25日、ロンドン
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 国賓として英国を公式訪問された天皇、皇后陛下。ロンドンのバッキンガム宮殿で開かれたチャールズ国王夫妻主催の晩餐会では、皇后雅子さまの頭上で輝く皇后の「第二ティアラ」に注目が集まった。そして英国王室のカミラ王妃も、巨大なルビーが輝くティアラでおふたりを迎えた。きらびやかで、見る人の目をくぎづけにする宝飾品には、英王室側の思いが込められていたと、英王室に詳しい多賀幹子さんは振り返る。

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 晩餐会に臨んだ皇后雅子さまの顔の上で輝いていたのは、歴代の皇后に受け継がれてきた、菊をモチーフにした皇后の「第二ティアラ」だった。

 上皇后美智子さま上皇さまとご結婚された際に香淳皇后が着けていた宝冠であり、平成の時代の1998年に美智子さまも英国とデンマークを訪問された際の晩餐会で、菊の細工が美しいこのティアラを披露している。

 そして、英国王室のカミラ王妃が着用していた宝冠も、目を見張るものだった。

 英国王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんによると、それは96個のルビーと豪華なダイヤモンドがあしらわれた、「バーミーズ・ルビー・ティアラ」だった。
 

 故・エリザベス女王を継いたチャールズ国王の戴冠式を経て、エリザベス女王の宝冠や宝物もカミラ王妃へと引き継がれた。

 多賀さんによると、「バーミーズ・ルビー・ティアラ」はエリザベス女王が1970年代に制作させたティアラだ。

 目が奪われるような「バーミーズ・ルビー」は、世界で最も美しいルビーの産出地として知られるミャンマー・モゴック産。結婚のお祝いにミャンマー(当時はビルマ)から贈られたものだ。そしてインドの王族から贈られた「ニザーム・ティアラ」から外したダイヤモンドを使い、宝冠が新たにつくられたのだという。

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エリザベス女王から受け継いだ宝冠