歓迎式典を終えて馬車に乗る皇后雅子さまとカミラ王妃。カミラ王妃の胸には、エリザベス女王のコレクションであった23カラットの「ピンク・ダイヤモンド」のブローチ=2024年6月25日、ロンドン

「ウィリアムソン・ダイヤモンド・ブローチ」も、カミラ王妃がエリザベス女王から受け継いだコレクションのひとつだ。

 中央には、1940年代にエリザベス女王の結婚祝いとして贈られた23カラットのピンク・ダイヤモンドがあしらわれている。原石は54カラットで、タンザニアのウィリアムソン鉱山から産出された、世界的に有名なピンク・ダイヤモンドだ。

 黄水仙がモチーフと言われる5枚の花弁、そして茎と葉には、ホワイト・ダイヤモンドがちりばめられている。エリザベス女王は、この豪奢なブローチを重要な公務や特別な日に身に着けることで知られていた。

歓迎式典で両陛下を出迎える英国王夫妻。カミラ王妃の胸には、エリザベス女王のコレクションであった23カラットの「ピンク・ダイヤモンド」のブローチ=2024年6月25日、ロンドン

「チャールズ国王の胸のポケットチーフは淡いピンク色でしたから、ピンク・ダイヤモンドと合わせたのでしょう。歓迎式典で演奏された曲目も『さくらさくら』でしたから、ピンク・ダイヤモンドを桜に見立て、雅子さまへの親愛の証とみることができるでしょう」(多賀さん)

 きらびやかな宝飾品は、多くの人の目を惹きつけるとともに、身に着ける人が込めた思いやメッセージも届けてくれるようだ。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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