弓を引くような形で、見逃し三振をジャッジ
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 プロ野球の醍醐味は得点の奪い合いだ。だが、今年はロースコアで得点がなかなか入らない試合が目立つ。緊張感あふれる投手戦と言ったら聞こえがいいが、「貧打戦」は盛り上がりに欠ける。何かこれといった原因があるのだろうか。150キロ以上の速球に加え、多彩な変化球も投げるいい投手が増えてきたという声のほか、審判のジャッジについての指摘もある。

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 データを見ると、「投高打低」の傾向が顕著だ。交流戦終了時点で、セ・リーグで打率3割以上をマークしているのは、サンタナ(ヤクルト)のみ。パ・リーグも近藤健介(ソフトバンク)、田宮裕涼(日本ハム)しか到達していない。

両リーグとも少ない本塁打、防御率が低い投手が多

 各球団が60試合以上消化しているが、本塁打数も少ない。現時点で2ケタ本塁打をクリアしたセ・リーグの選手は、村上宗隆(ヤクルト)、岡本和真巨人)、サンタナの3人。パ・リーグは山川穂高(ソフトバンク)、近藤の2人だ。シーズン30本塁打ペースに届くのは両リーグ合わせて村上のみ。岡本は昨年まで6年連続30本塁打をマークしているが、今年は66試合を消化して12本塁打。量産ペースを上げなければ記録が途切れてしまう。

 一方、投手陣は成績の水準が高い。6月23日現在、セ・リーグがリーグトップの防御率0.87をマークしている大瀬良大地(広島)を筆頭に、防御率1点台が3人、2点台前半が4人。パ・リーグは防御率1点台が3人、2点台前半が4人いる。

 2011、12年に本塁打、得点数が急激に減少した時は、反発力が規定の基準値を大幅に下回る「違反球」が使用されていたという明確な理由があった。今年の得点力減少は何が原因なのだろうか。村上が「打球速度と飛距離が比例していない」と発言したことが報じられたが、「ボールが飛ばない疑惑」は今年に限って提起されている問題ではない。22年も各球団から「ボールが飛ばなくなっている」と指摘する声が上がったが、NPB側は「規定値内のボールを使用している」と否定している。

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一部の審判は動体視力が追いついていない?