審判によってストライクのコールの特徴も

 5月21日のヤクルト―DeNA戦(神宮)では、ヤクルトの村上が判定に不満をあらわにしたことが話題に。4点差を追いかける4回にフルカウントからのカットボールを見逃したが、ストライクの判定で見逃し三振に。一塁ベンチに引き揚げる際に白井球審に厳しい表情でつぶやいた。6月16日のヤクルト―オリックス戦(京セラドーム)でも村上は4回に自信を持って外角の直球を見逃したが、白井球審の判定はストライク。見逃し三振にバッターボックスで語気を荒げていた。

 他球団のスコアラーは、

「白井球審がどうこうではなく、打者から見ると厳しい判定に感じますよね。オリックス戦の見逃し三振に倒れた球をストライクと取られると、打者はお手上げです」

 と指摘する。

1球の判定で野球人生が変わる

 審判は精密機械ではない。ストライクゾーンの球をボールと判定し、逆のケースもあるだろう。個々の審判によってもストライクゾーンの傾向が違う。その特徴をつかむのもプロの技術かもしれない。

 前出したパリーグの中距離打者は、

「審判の方に尊敬の念を持っています。ただ、1球の判定で野球人生が変わってしまう。ストライクとボールはリプレー検証を要求できないですし、個人的には球審だけ機械を導入しても良いかなと。そうすれば判定に対してわだかまりがなくなる」

 と提案する。

 米国では一足早く、「ロボット審判」が導入されている。球場に設置された弾道測定器がストライクゾーンを通過したかどうかを測定し、判定する。事前に各打者の身長などが入力され、ストライクゾーンは公平性を期している。今季からは米大リーグ傘下3Aでも運用されている。

暮らしとモノ班 for promotion
疲れた脚・足をおうちで手軽に癒す!Amazonの人気フットマッサージャーランキング
次のページ
機械判定が導入されたら変化球投手はきつい