有名ホストと結婚した鈴木涼美が語る、「経験人数4桁」の男でも許せる先人の知恵とは
涼美ネエサンの(特に役に立たない)オンナのお悩み道場
私の場合は自分がされたら嫌なことや不安なことをわかりやすい事例を出しながら順位付けをして、たとえば「新たに知り合った女性とワンナイトされるより高校時代の彼女のピンチに駆けつけられる方が不快指数は上です」などと申告したため、気づかずに嫌なことをする、みたいな事故が防げているのかもしれません。
三十歳まで男子寮と実家生活で女性と交流がなく、ピッカピカの童貞でした!みたいな人と結婚しない限り、自分に過去の恋愛やセックスがあるのと同じように彼にもそれなりの過去があり、自分以外の女性との、性的ではないにせよ親密な交流があるのはなかなか防ぎようのない事実かと思います。だとしたら自分なりの折り合いの付け方を見つけて自分で自分の機嫌をとる技を身につけるしか、心穏やかに暮らすすべはありません。
お便りを読んでいると、夫とその女友達はそれなりに付き合いが長く、かなりフランクな間柄のようですから、もしかしたらいっそのこと彼女と夫婦ぐるみでとっても仲良くなってしまうというのも手かもしれません。いまいち見えないところにある関係や人物は心の中でどんどん大きくなり、脅威ではないところに脅威を感じてしまうものです。彼抜きで女子同士で出かけるくらい仲良くなってしまえば、あなたにとって不快な人物でなくなると同時に、「手癖の悪い」彼女にはそれなりの牽制にもなる気がします。
鈴木涼美
1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中にAV女優としてデビューし、キャバクラなどで働きつつ、東京大学大学院修士課程を修了。日本経済新聞社で5年半勤務した後、フリーの文筆家に転身。恋愛コラムやエッセイなど活躍の幅を広げる中、小説第一作の『ギフテッド』、第二作の『グレイスレス』は、芥川賞候補に選出された。著書に、『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『非・絶滅男女図鑑 男はホントに話を聞かないし、女も頑固に地図は読まない』など。近著は、源氏物語を題材にした小説『YUKARI』
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1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中にAV女優としてデビューし、キャバクラなどで働きつつ、東京大学大学院修士課程を修了。日本経済新聞社で5年半勤務した後、フリーの文筆家に転身。恋愛コラムやエッセイなど活躍の幅を広げる中、小説第一作の『ギフテッド』、第二作の『グレイスレス』は、芥川賞候補に選出された。著書に、『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『非・絶滅男女図鑑 男はホントに話を聞かないし、女も頑固に地図は読まない』など。近著は、源氏物語を題材にした小説『YUKARI』