ここまで4試合の先発のうち3試合で5回を2失点以内としっかりゲームを作っており、防御率2.00という数字も見事という他ない。あと14勝と迫った通算200勝へも強い意欲を見せており、球団もバックアップする可能性が高いだろう。
一方の和田もシーズン初登板は5月6日の日本ハム戦と出遅れたものの、開幕から2連勝を記録。特に5月22日の楽天戦では7回を被安打3、四死球0で無失点とほぼ完璧な投球を見せている。石川と同様に間隔を空けながらの登板となっているが、まだまだ貴重な先発であることは間違いないだろう。
投手に関しては岸も2勝6敗と負けが先行しているものの、先発としてローテーションを守り、早川隆久に次ぐチームで2番目の投球回を投げている。投手で少し心配なのが比嘉と平野のオリックス勢2人だ。比嘉は4試合に登板して無失点と結果を残していたが、左膝を痛めて4月24日に登録抹消。平野も7セーブをマークしているものの不安定な投球が続き、右肘の張りを訴えて5月22日に出場選手登録を外れている。この年齢になると故障が命取りになることも多いだけに、今後の調整が重要になりそうだ。
野手でさすがという活躍を見せているのが中村だ。打率こそ1割台ながらチームトップとなる7本のホームランを放っており、その長打力はまだまだ健在である。6月に入ってから調子を落としていることを考えると少し休養を挟みながらの出場になりそうだが、低迷するチームにあって最もホームラン、長打が期待できる選手であり、あと22本に迫った通算500本塁打達成もぜひ目指してもらいたいところだ。
中村とともに長年チームを牽引してきた栗山も打率こそ低いものの、出塁率は.370と高く、放った10安打中3安打がツーベースと持ち味は十分に発揮している。交流戦では3番・レフトに定着しており、これからもまだまだ貴重な戦力として重宝されそうだ。青木と長野の2人も外野のバックアップ兼代打の切り札として開幕から一軍に残り続けており、特に長野は代打での打率が.273と勝負強さを見せている。