相次ぐ警察官による盗撮と、それを隠そうとする体質は警察庁にも見て取れる。警察庁は今年2月、2023年に懲戒処分を受けた全国の警察官と警察職員が266人だったと発表した。主な理由を区分して公表しており、一番多かったのは「異性関係」(89人)だった。ここには、「不倫」のほかに、盗撮や痴漢などの性犯罪も含まれている。不倫と、そうした性犯罪を一緒にして「異性関係」という言葉でまとめているのだ。

 盗撮を取り締まる法律ができて1年が経ち、「日本版DBS」(子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないか確認する制度)の創設を盛り込んだ法案も成立に向け、審議が進んでいる。性犯罪の深刻さが社会でも改めて浮き彫りになるなかで、取り締まる側の警察組織の意識は薄いと言わざるを得ない。

(田代秀都)

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