写真はイメージです©gettyimages

「これは、実質タダで子どもを大学に行かせられるということです。都内であれば高校の学費の実質無償化も始まりましたし、最近は医療費が高校生まで(自己負担)ゼロだったりもします。ちゃんと積み立てておけば、教育費はそこまで大変なものではありません」

 そんな羽生さんは、新NISAではどんな活用法を考えているのだろうか。

「何を買うのかと言われれば、やっぱり『eMAXIS(イーマクシス) Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(通称・オルカン)が手数料も安いし、全世界投資できるシンプルな商品なので、これを外すのは変といってもいいくらいですよね。でも、これからは自分の収入や人生計画にもっと合う投資スタイルを見つけたいと思っていて、Independent Financial Advisor(インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー、IFA)に相談することを考えています。IFAというのは、証券会社・銀行などに所属せず、独立して投資家に資産運用のアドバイスを行う金融アドバイザーのこと。金融機関の立場や思惑とは関係なく、中長期の運用を考えて中立的な助言をしてくれるんです」

単純なことにはならない

 買うのならオルカンが間違いないと言いつつ、今から新たに始めるならIFAとしっかり話し合って投資方針を決めたいという羽生さん。それはなぜなのか。

「IFAって資産運用に特化したライフプランナーみたいなものなので、自分だけでなく子どもや親など家族の年齢・状況もお伝えして、私自身がこれから何年くらい働くのか、いくらくらい稼ごうと思っているのか、そういうキャリアプランもすべて込みで資産運用の方針を決めるんです。人生の中盤までの基礎的な資産形成ができた後は、『オルカンを買っておけばそれでいい』みたいな単純なことにはならない。後学のためにも金融のプロフェッショナルに話をしっかり聞いてみたいと考えています」

 手堅さと戦略性をあわせ持つ投資スタイルといえそうだ。

羽生祥子(はぶ・さちこ)/京都大学卒業。編集工学研究所で松岡正剛に師事、「千夜千冊」に関わる。2005年現・日経BP入社。12年「日経マネー」副編集長。13年「日経DUAL(当時)」を創刊し編集長。18年「日経xwoman」を創刊し総編集長。20年「日経ウーマンエンパワーメントプロジェクト」始動。22年羽生プロ代表取締役社長。内閣府少子化対策大綱検討会委員、お茶の水女子大学非常勤講師などを歴任。1男1女の母。

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