97年オフ、メジャー移籍交渉がまとまらず、西武FA移籍した中嶋は、伊東勤から正捕手の座を奪うことができないまま、02年オフ、2対2の交換トレードで横浜へ。相川亮二、中村武志と正捕手争いを繰り広げ、03年の開幕戦から6試合連続先発マスクをかぶったが、故障もあって、出場19試合の打率.214に終わる。

 翌04年、右肘手術の山田勝彦に代わるベテラン捕手を求めていた日本ハムに金銭トレードで移籍すると、コーチ兼任時代も含めて、在籍4球団で最長の12年間現役を続けた。16年間と12年間のパ・リーグ生活の間に1年だけセ・リーグが挟まっているのだから、“横浜・中嶋”の記憶がおぼろげになっても不思議ではない。

 ちなみに中嶋監督は、横浜時代に同球団のキャンペーンガールをしていた現夫人と知り合い、日本ハム移籍後の04年に結婚。1年しか在籍していない球団で生涯の伴侶と巡り合ったのも、不思議なご縁と言えるだろう。(文・久保田龍雄)

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久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

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