ヘンリー王子は王室離脱時に、軍関係の称号をエリザベス女王からすべてはく奪されている。そのため、英連邦に加盟するナイジェリアの軍関係のイベントに関わる権限を持っていない。それなのに、ヘンリー王子がナイジェリア軍を視察する場面があったことが関係者の怒りに触れてしまったのだ。

 メ―ガンさんはまず服装が問題視された。背中が大きく開いたブラレスのドレスで、引きずるほど長いスカートでインパクトを与えたが、そのブランド名は英王室の名前である「ウィンザー」。さらにイヤリングとネックレスが、ダイアナ元妃が1990年にナイジェリアを訪問した際に付けたものとそっくりだったこともあり、「自分をロイヤルに見せたいのか」と驚きが広がった。

夫への愛を語ったメ―ガンさん

2024年5月11日、ナイジェリアのアブジャで開催された各業界の女性リーダーが集うイベントに出席したメ―ガンさん。ナイジェリア出身の世界貿易機関(WTO)のヌゴジ・オコンジョイウェアラ事務局長(左)らと会談した (photo   AP/アフロ)

 だが、そんな批判は2人の耳には届かなかったようだ。首都アブジャで、2人が2020年に設立した「アーチウェル財団」が一部支援するライトウェー・アカデミー校を揃って訪ねると、メ―ガンさんは生徒の前で堂々と夫への愛を強調したという。

 マイクを握ったメ―ガンさんは「私がなぜヘンリー王子と結婚したかわかりますか?」と問いかけ、こう続けた。「夫は賢くて、本当のことしか言わないからです。だからいつも刺激を受けます」。そんな妻の傍らに立っていたヘンリー王子について、各メディアは「イギリスでは過小評価されていると不満気だが、ナイジェリアでは自信を取り戻したようだ」と皮肉って報じている。

 その翌日、メ―ガンさんはWTO(世界貿易機関)のヌゴジ・オコンジョイウェアラ事務局長(69)と「女性のリーダーシップ」をテーマに会談する機会を持った。事務局長はナイジェリア出身。ハーバード大学卒業後、ナイジェリアの外務大臣や財務大臣を歴任、WTO初の女性・アフリカ出身の事務局長だ。多忙なスケジュールを縫って、時間を作ってくれていたわけだが、メーガンさんは約1時間会場に遅れて到着。周囲を慌てさせた。

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「母親を優先させます」